顎変形症を学ぶ

顎変形症の新卒就活:病気の自覚と内定まで

顎変形症で新卒就活をしました。手術は入社から約1年後に実施しています。病気による面接で笑いにくさなど精神的な問題や、入院確定した新卒はそもそも雇われるのか、不安のあった当時と就活攻略の構成で紹介します。

記事の内容

・顎変形症の発覚と治療開始時期

・企業への打ち明け戦略

・大学3年時の顎変形症診断

親知らず抜糸など歯の治療をしていた当時、ある時から急に左奥歯が斜めになってそこだけが当たりだし始めました。同時に頬骨が成長しているような突っ張るような感覚を持ち始めてなんだか顔が変形した感覚を強く感じました。

もともと開咬の状態で噛み合わせが悪かったですが、左奥歯だけが異常に接触することになり、噛み合わせに相当なストレスを抱えていました。

その時期通っていた医院で矯正について聞いた時、矯正の医師の人が一目見て、「顎変形症かもしれないと」一言われました。正式な診断ではないですが、病気の存在を知ったのはその時です。

大学病院で、平日も通院できないなら他の医院で診断してもらった方がいいとのことだったので、他の医院に当たりました。いくつか診断を受けましたが、治療方針は様々でした(顎変形症として治療する医院、抜歯ありの通常の矯正治療で進める医院)。

矯正について何も知らない私は、「矯正治療の料金は高すぎる」、「抜歯はしない方がいいという固定観念」がありました。

つまり、「矯正治療が高いので保険はマストで、歯を抜くのは痛いし抜かない方がいい」という考えです。そのため、非抜歯の顎変形症治療を始める前提に通う医院を探していました。

この判断の基礎にある考え方は、よく調べる必要があったと後悔しています。
保険治療は魅力的ですが、保険なしの矯正治療料金は1年くらい働けば稼げます。これは社会人の経験がなかったためのお金の価値の判断ミスです。そして抜歯治療は悪ではありません。頭ごなしに非抜歯治療を選択すると、歯肉後退など大きなリスクに苦しむことになります。良い矯正医は歯並びに応じてあらゆる方法からベストな方法を選択する医者です。わからないことは先生によく質問し、納得した上で治療を選択するようにしてください。

・矯正治療の開始

当時大学3年の10月あたりで、予約も取りにくい中で何か所か医院を探しました。結果、土日でも通える、開業医の矯正歯科に通うことになりました。

初回時にレントゲンなどの精密検査を行い、ずれの存在などの診断を受けます。医師からは、多少ずれているとのことでした。治療方針としては、開校治療のために歯列を拡大し、非抜歯で実施するということでした。

上述の通り、抜歯は避けるべきという考えもあり、この医院で治療開始しました。これは大学3年の11月くらいの時期でした。まず、一部除いて矯正装置がつけられ、上の歯から矯正治療開始となりました。

繰り返しですが、非抜歯は常に悪ではありません。無理に非抜歯に拘泥すると、治療が希望にそぐわない結果となりえます。非抜歯による矯正は歯肉後退などのリスクも引き起こす可能性がありますので、治療方法の利点欠点については、自分の考えや希望ではなく、医師やネットの事例の客観的な事実を元に判断することが必要です。

・顔のゆがみに気づいた就活時

鏡に映った顔と周りが見ている顔は左右が逆です。写真を見ても通常の方なら大した差はないでしょうが、顎変形症で顔がズレている場合は違います

それに気づいたのが就活でのオンラインでの企業説明や面接やインターンです。インラインカメラの自分を見ると、鏡の自分が知っている顔と全く異なっていたのです

022年の当時はコロナ後で、企業との就活のための接触はオンラインが主流でした。そこではカメラオンにするのですが、もちろんマスクなど不要です。外出時はマスクをいつもしていて、自分の写真もマスクつけることが多かったです。

歪みを何十年越しに気づいたことは、自分の性格も相まって頭の中に強烈に焼き付いて非常に鬱になりました。

特に笑うとゆがみが顕著に見えるため、そのころから笑うのがとてもおっくうになりました。それだけで済めばいいですが、就活では印象が重要になりますので、うまく笑えないことはかなり大きな障害でした。

企業説明で話を振られたときに、他の参加者からの移りを気にして非常に硬く話すことが多く、全然笑えなかったことを覚えています。

・打ち明けるべきかの葛藤

内定を取ったとしていつかは必ず入院が必要なことを伝える必要があります。

面接して内々定を取ったとしてその際に言うべきなのか、言ったら内定取り消しになるのではないか。

内定取り消しがないとしても、言わなかったら配属関係で自分にとっても不利になるのではないかと、顎変形症についてどう共有するかは大きな難問でした。

噓をつくのも心が痛み、正直になれば内定すら危うい状況で、親の前で泣いたのを覚えています。

・マスクを武器に内々定

最終的に希望の企業の内定を取ったのは8月でした。それ以前に内々定もらった企業に対して、いわゆる内定ブルーのような気持になり、よりよい企業を受けました。

最終面接まで3回面接がありますが、上記の通りすべてオンラインです。当然マスクなしで、笑いにくいまま非常に苦労しましたが、企業分析とガクチカをアピールしました。

就活でよく言われますが、最終面接まで行けば大体は受かるといいます。

よって、よほどのことが無ければ、それまでの面接に比べれば多少は安心です。そして私にとってさらに安心なのは、マスクが使える対面面接だったことです。笑うことに神経を使わずに済むマスク面接など、私にとってはオンラインよりはるかに楽です(もちろん緊張しますが)。

鬼に金棒です。コロナ後でまだマスク着用推奨であったとはいえ、当時は顔パンツ?と言われるように、外に行く際は必ずマスクを着用していました。当然、対面実施の最終面接はマスク着用して面接に望みました。


顔パンツとは:
「顔パンツとは、「人前でマスクを外すのが恥ずかしい」という意味で、マスクを下着に例えた表現のこと。」
参考:ピクシブ百科事典 顔パンツ (かおぱんつ)とは【ピクシブ百科事典】

「感染性ウイルスの拡大及び感染防止のため」のマスクは、私にとっては「顎変形症による悩みを隠し面接で不利にならない為」のマスクです。

オンラインではぎこちなくなる笑顔も、対面では気にせずにできます。これはその人に対する印象でプラスに働いたと思います。能力面が合格して進める最終面接で求められるのは、最終的にはその人の内面であるためです。

顎変形症は外面への影響とそれによる精神的な影響もたらす、非常に重大な病気だと思います。

それが就職でも影響する点は、まさに人生にも影響する病気と言え、この病気が持つ潜在的な問題がどれだけ深刻なものかが分かると思います。

・企業へいつ打ち明けるかの戦略

問題はいつ打ち明けるかです。配属など入社後のことに影響する可能性があることから、顎変形症を入社後に話しても、会社以外に自分にも問題となります。

様々を考慮し、打ち明ける時期とその時期の論理の2点について、下記のように定めて新卒就活を乗り切りました。

①打ち明ける時期=顎変形症で手術が必要なことは、入社する3カ月前くらいに打ち明ける

②その時期打ち明けの論理=その時期の打ち明けになったシナリオとしては、大人になって顎が成長してきて急にかみ合わなくなり、顎変形症と診断されたため

①打ち明ける時期

まず、入社前に顎変形症治療について伝えます。これは、会社と自分双方のためです。入社後の配属は入社前に決められますが、病状などの側面で病気を考慮しないまま手続きが進められると、配置や出張等の計画が治療計画と衝突し影響する可能性もあります。

そのため、入社前に打ち明ける必要があると考えるわけですが、ポイントは上記の配属関係で影響が起きず、かつ内定を取り下げられることを避ける、遅すぎず早すぎない微妙な時期の情報共有です。

その時期とは、内々定を受けて内定式を済ませ、その年度の採用者の入社がある程度確定した時期です。人事担当ではない為内情はわかりませんが、内定式などを終え、採用者方針を変えないであろうと考えられる入社の3,4カ月前であればよいと考えます。

②その時期打ち明けの論理

顎変形症治療によって内定が取り消される可能性は、上記の時期を勘案して殆どないかと思います。しかし、打ち明け時は治療についての背景の説明が必要ですし、また、隠されていたように捉えられて面倒にならない為にも、情報共有がその時期に至った論理が必要です。

この大人になっても顎が成長するのかと思われるかもしれませんが、これは多少事実です。

人の顎の成長は18歳まで続く場合があると言われています。そのため、大人になって顎が成長して来て噛み合わせがおかしくなってきたと説明すれば、可能性のある話で噓にはなりません。

実際、私は上述の通り大学3年くらいから、歯並びと頬の感じがおかしくなりました。これは顎の成長では無かったかもしれませんが、顎に何らかの変化が起きていました。

顎の成長は個人差がありますが、一般的に上顎は10歳までにほぼ成長し、下顎は18歳位まで成長します。

顎の発達や歯の成長は何歳まで?子供の歯並びへの影響はあるか | 矯正歯科ネット

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