治療体験記 術前

顎変形症によるメンタルへの影響と解消方法の考察

雑記のイメージ

再延期した手術まで3カ月

延期した手術日まで大体3カ月になりました。望んで延期した結果でしたが、「早くできないかな...」なんて感じてしまい、早くできないかと3カ月が意外と長く感じています。

本来であれば今頃術後数週間といったところでした。手術をして開咬が治ることができていたなら、きっとやってよかったという気持ちになっていたんだろうなと想像をしながら過ごしています。

なんだか、手術1カ月前の時の不安は何だったのだろうと思います。3連休の休みの時、たまたま顎変形症のリスクについて詳しく調べてしまい、手術についてのリスクを改めて知るとともに、抑えようのない不安に襲われていました。その3日間は、手術のリスクのことで頭が埋め尽くされ、ずっと後遺症などの実例を検索していました。(3日休は不安に襲われて終了)

今は安定し、むしろ不安がないくらいなのですが、また手術が近づくと同じようになるのかななんて想像もしてます。

顎変形症によるメンタルの考察

こういうメンタルの乱高下は小さいころからよくありました。大人になっても土台は変わらないなあ...と感じます。まあ、今回に関しては手術によるリスクだから、これからの人生の大部分に禍根を残しかねない可能性を秘めている点で過度な不安はだめでも、ある程度の悲観的思考が必要ではないかとも感じます。

ていうか、顎変形症による症状は、小さいころから悩む方多いのではないでしょうか。顎変形症で小さいころから容姿や噛み合わせによって、日常で色々障害を感じることもあるのではと思います。そうなると、なんだか不安になりやすい性格が形成される根拠が、顎変形症に辿ることができるように感じます。

不安になりやすい性格の土台は変わらなくとも、大人になって変わるのは日々におけるメンタルの波の変化をある程度俯瞰し、分析できるようになることだと思います。そうして不確かながらも、思い当たる答えが、今悩まされている病気であることを知った時、「こんな病気がなければいいのに」なんて、病気がなかった時の世界を思い浮かべ、病気による影響を再認識します。

これは先天的で不可避な顎変形症という病気に限らず、過去に起こった失敗と思う経験や結果すべてに当てはまります。起きてしまった問題を振り返った時、問題による不利益をいくつも経験していることから、「何も問題がない場合の利点」が鮮明に思い浮かびます。

そしてそのような問題は、経験をしていない人が多いと思い、「なぜ自分だけが」という、周りの人を見て相対的に見えた主観に基づく不公平への認知になります。「他の人は幸せそうでいいな...」などのイライラや嫉妬などにつながり、比較をする対象が他人へ行き自己を下げるような比較をしたり、他人の幸せに対して素直に喜べないことが起きます。

メンタル悪化によってなぜこんな負の結末に陥ってしまうのでしょうか。幼稚園なんかを思い返したとき、何も考えずにただ遊べて楽しく過ごせていたように感じます。当時はまだ、顎変形症による噛み合わせなどの影響が、年齢的にも、病気的にも発症していなかったことから認識していませんでした。

ということを考えると、このようなメンタル悪化による問題の原因に、顎変形症のような障害をもたらす病気が含まれていることが分かります。加えて、自己を他人と比べるなど年齢的な面が組み合わさり、メンタルの悪化が助長されます。

顎変形症の影響は大きい

私の場合、大学生の時と、特に新卒として働き始めた年がまさに上記のようなメンタル悪化に苦しみました。なぜかと言えば、人生を楽しむ上ではメンタルが重要だからです。大学生でいえば、青春です。友達と何も気にせず大笑いしたり、関わったり、異性と関係を持ったりなど、青春の一部は人との関わりで成り立っています。でもそれらの前提は、他人の目を気にせずに接することができるメンタルや健康状態がある程度必要になります。

顎がゆがんだりして見た目に自信がなかったり、噛みずらいことで食事にも行きづらかったりと、顎変形症による障害は、それら人との関わりを阻害する要因をもたらします。

そして就職する前と後でも影響があります。見た目に対して自信がないことは、当然面接においても影響があります。自分が写るモニターを前に、視界に移る顔の歪みを見ることでなんだか気分の落ち込みを感じることもありました。

何とか内定をもらって働き始めたとしても、人との関わりはむしろさらに重要になります。見た目を気にすることが多ければ、当然コミュニケーションがとりにくくなります。マスクをつければいいですが、夏になればそうとも行きません。

そのように考えてみるといろいろ影響があるなと思います。顎変形症で苦しむ方も同じような経験をしているのではないでしょうか。

解決方法を考える

顎変形症による不安などのメンタルの悪化解決のため、完全に解決とはいかないまでも解消する方法を紹介します。

・自信を持つことができたり、熱中できたりすることに取り組む

・できることには限界があるというある種の悟りと、他責にする精神になること

自信を持てる・熱中できることに取り組む

顎変形症による影響から、不安になったり、他人と比べて鬱になったりとメンタルの不調が起きます。噛み合わせなど病気による影響は、治療までに持続する避けられないもののため、影響としては解決が難しいです。しかし、他人との比較によるメンタル悪化は、自分の行動で引き起こすという自分自身が関係しているという点で、解決すべき問題です。

比較をすれば自身が置かれる立場を卑下してしまうかもしれません。ただ、比較は誰でもがしてしまうことで、それ自体は問題ではありません。芸能人と比較しても、周辺の友人のように嫉妬心を持つことはあまりないのではないでしょうか。同様に、周りの人と比較しても必ず鬱になったりイライラしたりすることが起こるわけではありません。

それでも起きるのは、要因の一つが、同じような境遇の他人が自分より優れているという考えを持ってしまうからです。その前提にあるのは自分自身に優れている自覚がない状態と、自己価値を他人との比較で決定している状態です。

人より何かが優れている自覚があれば、他人と比較したことでメンタルが揺らぐことはありません。また、何かに集中して打ち込んでいるときは自分自身だけに注目が向き、他人は比較の対象から外れます。何かに熱中していれば、自分が自分をすごいと評価し、自己を他人という評価基準に沿って評価することを回避できます。

その為、何か自分に誇りや自信を持てたり、熱中できたりする事をする必要があります。それには、勉強をして検定や資格を取得することがあります。また、筋トレなどの運動や、楽器を習うなどの趣味などいろいろあると思います。(特に筋トレは、誰にでも当てはまる最高の趣味の一つだと思います。)

そして上記の取り組みをしたうえで、何かをやり遂げた自信を得たり、打ち込んだことによる充足感を得たりすることができます。

それでも起きるメンタル不調に対して

その上でも、メンタルの不調はある程度起こるかもしれません。そんなときは為すすべなし。「自分は頑張ったからこれ以上は無理だ」という悟りと、「あとは環境のせい」精神が出番です。

現代はあらゆる人の生活を覗くことができます。それは嘘であったりするわけですが、別世界に住んでいる人が多くいることが分かります。実家が石油王であったり、食べて感想を言うだけで生きていけたり...。羨ましくそうなりたいと思う一方、もはや届きそうにもない距離の遠さに、ある種の諦めがついてしまいます。その際は、もはや他人との比較をしても、目指そうとは思わず、メンタルの不調も起きないことが分かります。

そして他人から得られる情報が非常に多くなったことで、多くの人が確信していることがあります。人生に運が関わっていることです。

それは、生まれる、さらには職場での配属等々があり、明らかに個人の努力では埋められない不利な状況が、運によってもたらされるという人生への認識が広まっています。

これって顎変形症も同じですね。でもこの意見は、あっているようで、自分の努力していない言い訳にしているだけという意見もあります。確かにその通りだと思います。努力をしていないことで問題が引き起こされている場合、環境などに責任を転嫁するのは、都合がよい言い訳です。

だからこそ、一つ目の「自信を持てたり、熱中できることをすること」が大切です。

それらを行えば、自分がすごいと思える能力が得られ、自信につながります。また、その努力は、人生が運であるという責任転嫁をする際の理由になります。

「努力していないくせに、あなたの問題を環境のせいにするな」という意見に対し、「やることをやっても尚うまくいかないのは、やはり運が悪かったからだ」という反論につなげることができます。

こんな風に、ある程度何かを努力した結果、「できることには限界がある。それには運が関わっており、できないものは環境にも原因がある」という諦めの悟りと他責の精神を持つことができます。

まとめ

顎変形症によるメンタル悪化の経験から、解消法として2つを取り上げました。顎変形症を含む多くの問題に対処する考え方として役立ちます。

記事で上げた2つ、

・自信を持つことができたり、熱中できたりすることに取り組む

・できることには限界があるというある種の悟りと、他責にする精神を得ること

はいくつかある方法の一部です。これでは解消できないメンタル不調もあるかと思います。それらを乗り越えながら人生を歩んでいきたいですね。

-治療体験記, 術前
-,