就活における顎変形症治療の開始時期は、その影響を自分と企業側への負担の大小と考えると、トレードオフな関係と言えます。
手術を受ける時期を就職前後にした場合それぞれの、シナリオを合わせて紹介します。
新卒就活において病気の発覚から内定まで
・治療時期と就活におけるトレードオフ
新卒で治療を受ける時期
顎変形症治療は顎を骨折させて骨の位置を直すことが必要になり、術後の回復のためには長期的な療養が必要になります。
受けるべき時期は、手術と入院期間の療養が確実に取れ、且つ手術前後の変化が実生活に影響しないような時期だと言えます。最も良いのは、顎の成長が止まっているはずである高校卒業以降で長期的な休暇がとれる時期です。
顎変形症治療は治療に数年を要する長期的な治療です。顎の歪みを術前後矯正と外科的手術を併用することで直す治療の内容から、その過程は通常の矯正治療とは異なります。
つまりこの病気治療は、術前矯正により一時的なかみ合わせや審美面の悪化、それによる精神面への影響をもたらします。加えて、顔を骨折させる手術による過酷な術後、顔面麻痺等のリスク、または手術失敗のリスクもあります。
大学生を想定すれば、治療を開始/完了する理想的な時期は、大学1、2,3年当たりです。
この時期は授業を除けば、就活もおそらく無く、治療による影響を軽減できます。新卒就活を終え、4年で受けるのも手です。
ただしこれは、新卒就活を早期に終える必要があることと、おそらく人生で最も若く自由時間がある時期が治療の犠牲になるデメリットもあります。
治療の難易度と自分/企業側の影響のトレードオフな関係
基本的に最初の顎変形症手術が治療の鬼門となるため、それをクリアできれば後は非常に楽です。定期的な術後矯正のための通院が月一回ほどあるくらいで、あとは術後矯正が終わるまで矯正となります。
新卒ということになれば、影響は自分の他に企業側にももたらされます。
その影響及び難易度を図式化するため、手術を完了させる時期とその難易度を軸に、手術完了時期を基準に3つの選択肢に分けました。

顎変形症治療はどの時期初めても「自分側」への影響や負担は大きいです。
「企業側」の影響面で見れば、難易度は高いが、手術完了が早ければ企業側の影響は小さくなり、遅ければ若干難易度が下がりますが、企業側の影響が大きくなるトレードオフの関係にあります。
つまり、治療を受ける上でどの時期が良いかは、自分側か企業側の負担どちらを優先するかです(どの選択肢も利用可能である場合、)。
自分側への影響は、就職前の学業や自由時間が望むように利用できなくなる影響を与える負担や障害として定義しています。手術時期が遅くなれば自分側への影響は少なくなっていますが、就業時に根回し等をする必要がある点では多少の負担も増えていきます。
・手術時期別の3シナリオ、利点欠点
上記図式の横軸3つの内容は下記のとおりです。
①学業と治療両立し、就活前に手術を完了
②就活を即時完了し、残りの時間で手術以降の治療
③治療は就職前に開始し、就職後に手術以降の治療
①学業と治療両立で就活前に手術完了
これは、大学1,2年の時期を利用し、手術早期に終わらせた場合です。入学前や1年から始めれば、早ければ1、2年当たりで手術となります。
就活前に大きな手術完了し、就職前の時間を病気の苦痛なく謳歌できる、就職前後の影響や負担も抑えられる方法と言えます。特に学業との両立負担が大きいです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
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・就活時には治療がほぼ完了⇒審美面も改善した状態で就活可。 ・就活前に手術を終了⇒就活後の自由時間を噛み合わせ問題が解消された状態で過ごせる。 ・就職前にプレート除去も完了できれば、就職後の負担を最小限。 |
・学業と治療(手術)の両立により成績へ影響が出る可能性。 ・治療との両立のため履修を軽くすれば、後半での単位取得負担増加。 ・就活時に単位取得の負担が重なり、就活や卒業へ影響。 ・大前提として高校生の時期から術前矯正完了が必要。 |
就活では、他の学生や企業の人と関わることが多くなります。学部等の状況によりますが、何個も企業の面接を受けることで月当たりの就活に割く日の割合が増えていきます。術後であれば、月数時間の通院であり術前矯正や手術による話しにくさや顔の腫れなどの面に影響はありません。
当人にとっては、治療をすぐに始める年齢的な制限の他、学業と両立するために負担が非常に大きくなる選択肢となる。困難さの分、予定通りにできれば、就活後の時間を大いに活用できるだけでなく、就職後も手術等は原則不要になるため、周りにとっても理想的な選択肢となる。
②就活を即時完了し、残りの自由時間で手術等実施
1,2年で術前矯正を完了させ、学業、経験、就活を優先することで3年、4年初期に就活終わせ、就職前までの休暇を利用して手術を受ける場合です。
つまり、3年や4年初期当たりに就活を終了させ、最も自由時間が多いであろうその期間を治療に充てます。
高校生あたりで顎変形症治療開始し、就職前に手術完了させ、就職後の影響をとにかく抑えられる方法と言えます。入学前後で術前矯正完了の必要等があり難易度が高いです。
| メリット | デメリット |
|---|---|
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・就職後に長期休暇を取らずに済む。 ・就職前の時間で落ち着いて手術療養が可能。 ・プレート除去手術を行う場合でも入院は数日で済む。 ・腫れは約1か月で収まるため、仕事復帰が早い。 |
・就活完了までに術前矯正を終えておく必要がある。 ・就活が長引くと手術期間が確保できないリスク。 ・術前矯正中は噛み合わせが悪化した状態で就活する可能性。 |
就職早期化という言葉ができているほど、現代では就職活動が大学生4年になる前に始まったり、完了したりすることが当たり前になってきました。
そんな時代では、入学後から就職対策を進める方もいるかもしれません。この新卒就活事情の是非は置いておいて、早く内定を取得できれば顎変形症治療においても有利になると言えます。
外科的手術による長期入院と療養があっても数か月あれば元の生活に戻れます。若く自由な時間が治療の犠牲となる点は残念ですが、数か月の辛抱です。
また、手術が完了していれば、就職後も有利です。
最初の手術を除けば残された治療は、術後矯正とプレート除去手術です。後者は希望があれば実施する手術で入院が必要ですが、入院期間は数日で、顔の腫れも数週間でほぼ元通りになる程度のものです。
過酷な最初の手術と比べれば、仕事の復帰も早くでき、職場への影響も抑えることができます。
③治療は就職前に開始し、就職後に手術以降治療
これは私の治療の流れと同じです(時期的にもこの選択しかなかった)。つまり、就職前に矯正治療を開始し、就職後に手術以降の治療を実施する選択肢です。
学業との両立はほどほどに、自由時間も治療以外に使えるという点で自分への影響が少ないが、就職後は手術療養必要で企業側への負担は大きいと言えます。
| メリット | デメリット |
|---|---|
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・学業と治療を同時に進める必要がなく、成績への影響を回避しやすい。 ・長い期間を矯正治療に充てられるため、手術が可能な状態まで計画的に進めやすい。 ・手術等がない為、自由時間を治療以外の経験に使える。 |
・事前に会社や部署へ手術が必要なことの説明が必要。 ・内定前に伝えれば採用面で不利になる可能性⇒就活の進め方を工夫する必要がある。 ・学生時代の自由時間も、顎変形症の苦痛とと付き合いながら過ごす。 |
面接において病気であることを伝えると、恐らくは、ある程度は影響するのではないかと思います。会社側にとっても配属や教育計画をするうえで、健康状態が悪ければ方針等も立てづらくなります。
よって病気について伝える必要がありますが、その時期や説明の論理に関しては良く考えることが必要です。
とは言え一過性の療養で、就職という人生に関わることに影響があってはいけません。まずは、病気についての説明よりも内定を取ることを最優先とした方が良いです。
業種にもよりますが、在宅ワークが可能であれば、手術による業務への影響も大きくならないです。加えて新卒時の業務であれば、休暇による影響は恐らくはほとんどないでしょう。
だからこそ、内定を最優先にすることが必要です。
