治療体験記 術後

受けた手術

雑記のイメージ

開咬治療のため、外科的矯正治療を受けました。手術では上下顎を切り、位置を調整しました。

術前の状態から、受けた手術の内容について紹介します。

記事の内容

・術前の状態

・受けた手術

・手術は慎重に検討を・・・

術前の状態

いわゆる開咬の状態です。開咬とは前歯がかみ合わず、奥歯のみがかみ合っている状態を指します。

私の場合は開咬とともに、若干の左右のゆがみがありました。左の奥歯がなぜか高く、そのため普通に噛むと左の奥歯しかかみ合っていない状態でした。

小さいころからでしたが、顎関節症の症状もあり、特に左の顎関節がよくなる状態でした。あるあるかもですが、自分で鳴らすことも多かったため、おそらく顎関節はかなり変形していたと思います。

そのせいで、顔の筋肉にも左右差があり、左頬の筋肉が多く、右が逆に少ないというような状態でした。笑うと左は重たいような感じで、右はほうれい線が左に比べて目立っていました。

受けた手術

・下顎の手術として、

1. 下顎枝矢状分割術

・上顎の手術として、

2. Le Fort Ⅰ型骨切り術

を受けました。

手術時間は約6時間ほどでした。

1.下顎枝矢状分割術

①は両側の下顎枝(下顎の奥歯の後ろ部分)を分割して、歯が生えている部分の骨を移動させてプレートで固定するものです。

メリットとして、

・下顎を移動後の骨接触面積が大きいことによる骨癒合が早さ

・後戻りの少なさ

・移動量・方向の許容範囲が大きいこと

が挙げられます。

私の場合は開咬であったため、挙上した上顎に合わせて、下顎を反時計回転で多少挙上しました。

こんなイメージで、傾きや向きを開店を掛けることによって理想的な位置に持っていきます。

半時計回転があるように、時計回転もあり、患者の症例によって方向や角度が決められます。

2. Le Fort Ⅰ型骨切り術

いわゆるルフォーで知られる上顎術式の一つです。

歯根よりも上の部分を水平に骨切りし、歯の生えている部分の骨を上部の骨から分離させて、移動後にプレート固定します。

下顎だけでは対応できない顎変形が認められる場合に適用されます。

症例に応じて、動かす方向や量が変わります。いわゆる出っ歯である科学前突が認められる場合、下顎の後退とともに、上顎を前に出すなどの移動が行われます。

私の場合開咬の前歯の開きを改善するため、顎後ろの部分を全体より挙上するように少し斜めに挙上しました。前に出したり、後ろに下げたりはしていないと聞いています。

大体3mmほど挙上したと言われました。後方をより挙上し全体的に右斜めになるように上顎を挙上しました。

上顎挙上によるリスクとして、鼻の広がりリスクがありますが、幸いなことに変形はほとんどありませんでした。

最後に 手術は慎重に検討を・・・

かなり大雑把な説明で、下顎反時計回転と上顎後方の挙上だけを見るとかみ合わないように見えますが、そこはご愛敬ということで...

術前は不安で手術を延期するなど、不安で頭がいっぱいでした。

顔が変形しないか、息が据え無くならないのかなど、ネットで調べてしまったがゆえにいろいろな不安に襲われてのを覚えています。

下記記事にて当時の状況を記載しています。

ただ、そこは医師を信じても大丈夫だと思います(というか信じるしかないですが)。

医師は綿密な治療設計の元、コンピュータによるシミュレーションによって実施しています。上顎と下顎が本当にかみ合うのかという疑問については、ほとんど心配する必要はありません。

ただ、それは噛み合わせの面でのことです

矯正にはリスクがあり、手術となればそのリスクはさらに多く、重いものにもなります。

私の場合は、矯正で歯を動かしたことでかなり歯茎がやせてしまい、食べ物が挟まるなど生活でかなり支障となりました。

また、手術によって下顎の一部がマヒしており、約5カ月たってもいまだに治っていません。動かしずらさによって話しずらいなどあります。

そのほか、私は影響はありませんでしたが、術式により鼻の変形顔のたるみなど顎変形症治療による弊害は、さまざまあります。

噛み合わせをなおせるというメリットだけでなく、手術による弊害のリスクを確かめたうえで手術を受けるかを決定されるのが良いです。

その辺は担当の医師、或いはセカンドオピニオンで複数の医師の方々から意見を得るのが良いと思います。

噛み合わせが治ったとしても、その裏にはある程度の副作用があることは可能性が高いです。噛み合わせの症状による障害と手術治療による利益、治療による可能性のある副作用の面すべてを考えたうえで治療をされることをお勧めします。

ちなみに私はしてよかったと思っています。ただこれは一個人の経験で絶対ではありません。

だからこそ手術の要否を検討することが大切です。

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